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アオスジアゲハの卵
【7/22】卵を見つける
先日、大野城いこいの森水辺公園に行った日、川沿いにクスノキの木が立ってました。
ちょっと写真だとわかりにくいのですが、この木です。
そのクスノキの葉に、アオスジアゲハの卵を一つ見つけました。
卵の色が黄色でツヤがあるので、産んでからまだ時間が経っていないようです。
アオスジアゲハの食草
※これがアオスジアゲハです。
以前、蝶の記事の中でアオスジアゲハのことに少し触れましたが、アゲハ蝶がレモンやキンカンなどの柑橘系の葉を食草とする一方で、アオスジアゲハは「クスノキ」を食草とします。
ほかのアゲハ類は何度も飼育してきたのですが、アオスジアゲハの卵を見つけたのは初めてだったのですごくワクワクしました。
クスノキの木も近くに手に入るので、持ち帰って飼育に挑戦してみることにしました。
【蝶の卵の育て方・卵の探し方】子どもと一緒に蝶を卵から育ててみませんか?【7/24】卵を持ち帰った2日後
卵が全体的に黒ずんできました。そろそろ孵化です。
アオスジアゲハの卵が孵化
【7/25】卵を持ち帰った3日後
卵が黒ずんだ翌日、朝起きて葉を見ると卵がない。
あれ?たしかこの葉っぱだと思ったのだが・・・。
葉っぱを一枚一枚裏返して探していると、娘が「あ、卵があった場所に白い跡がある!」と。
良く見ると1ミリくらいの白い水滴の跡みたいなものが。
蝶の幼虫は孵化すると、栄養を取るため自分が入っていた卵の殻をムシャムシャと食べます。
ということは、無事に孵化したんだ。よかった・・。
でも肝心の幼虫がどこ探しても見つからない。なんせ小さいので探すのも大変。
結局その日は見つかりませんでした。
【7/26】孵化翌日
葉っぱに孵化の跡を見つけた次の日、幼虫をなんとか見つけようと枝をにらめっこしていると、ついに黒い小さなものを発見!
生きてました!小さい体でモコモコと動いています。測るとすでに3ミリになっていました。
安心したのもつかの間、すぐにあることが気になりました。
この幼虫、なぜか葉っぱからすぐに離れようとします。
今までの経験だと、アゲハの幼虫は孵化してからサナギになるまでは、めったに葉や枝から離れることはありませんでした。
移動したとしても、1齢幼虫なら、せいぜい葉っばから枝に行くくらいです。
それなのに、このアオスジアゲハの幼虫はどんなに葉っぱに戻しても、じっとしていません。
絶えず動きまわり、ペットボトルの周りをあるいたり。かといって葉を食べている様子もない。
何がしたいんだろう…。
新しい葉に変えてみましたが、それでも同じ行動をします。
もしかして違う生き物?と思って図鑑で調べてみたけど、間違いなくアオスジアゲハの幼虫です。
脱走する度に、紙ですくって葉の上に戻しました。
【7/27】孵化した2日後
朝起きると、どの葉にもいない。
周りを探したら、葉っぱから糸を5センチくらい下にたらしてミノムシみたいにブランブランしてる!トホホ…
大きさは昨日と変わってない。葉を食べてないんだろうか・・・。
1時間後、見に行くと今度は床の上に。また脱走!こんな落ち着きのない幼虫は初めて笑。
理由かわからないし、幼虫が栄養を取ってるのか心配で、気持ちが晴れない日でした。
【7/28】孵化した3日後
朝起きると、幼虫はもう動かなかくなっていました・・・。
これまでに飼育がうまくいかなかった例と言えば、サナギから蝶に羽化するときでした。
羽化時に何らかの理由でサナギが落ちてしまうと、地面で羽がうまく広げられず変形します。羽が乾いた後も飛べなかった蝶は今までに数匹いました。
でも、1齢幼虫の時期でこんな結果は幼虫飼育人生で初めてです。ショックでした。
しかし、川にあった同じ葉を与えていましたし、ネットや図鑑でアオスジアゲハの飼育についていろいろ調べてみても致命的な飼育ミスは見当たりません。
そこで、あくまでも自分の見解ですが、今回の原因を考えてみました。
考えられる原因
アオスジアゲハの産卵期は5月です。その時なら、おそらくクスノキの葉もまだ青々して柔らかかったと思うのですが、私が見つけたのは7月後半だったせいか、新芽や若葉はありませんでした。
それでも、最初は卵と同じ場所にあった葉の方がいいだろうと思い、川のクスノキから枝を数本持ってきました。
これが川から葉を採ってきた当日の写真です。
(※水を湿らせたペーパータオルを枝先に巻き、冷蔵庫に入れていたクスノキ)
茶色の斑点が混じっていて、全体的に葉に若干元気がありません。
孵化した直後の小さい幼虫は1ミリほど。人間の赤ちゃんと同じで噛む力もないので、やわらかい葉を好みます。
もしかしたら新芽がないので、葉が固すぎたのかもしれません。
あくまで私の考えですが、もし幼虫がやわらかい葉しか食べられなかったと考えると、あの幼虫が孵化した直後から葉を食べずにずっと歩き回っていた説明がつきます。
ですが、家の近くにあるクスノキの葉も、川のクスノキ(写真)と同じような状態で、新芽や若葉はありませんでした。
新芽を見つけられなかったお母さん蝶は、仕方なく大人の葉に卵を産んだのかもしれません。
とにかく、今回の反省を生かして、次は若葉のある元気なクスノキの葉でアオスジアゲハの飼育にチャレンジしたいと思います。